無事大学受験を終え、進路先が決まった子供をお持ちの親御さんは大学合格の喜びもつかの間、
子供が県外の大学に入学したり、自宅から通うには2時間以上もかかるとなると、
一人暮らしの準備をしていかなければなりませんね。
そして一人暮らしの準備が整っても、更なる大きな課題があります。
毎月かかる生活のための仕送りをどうするのか、という問題です。
それは、それぞれの家庭経済状況によって違ってきます。
やはり子どもには金銭的に苦労させたくないけれども、
社会に出る為に自立していってほしいなど、様々な思いが親御さんの中にあると思います。
そこで、大学生の仕送りの平均費用や内訳などについてまとめました。
大学生で一人暮らし!今時の仕送りの平均費用
まず、大学生の仕送りの平均額はいくらでしょうか?
全国大学生活協同組合(大学生協)が実施した調査によると、ここ数年間の仕送り平均費用は7万円前後で推移しています。
しかしながら、これはあくまで平均値に過ぎません。
そこで、大学生の生活の実態について、もう少し詳しくみていきます。
仕送り額の大半を占めるのは、地域で金額に差はあると思いますが、やはり家賃ではないでしょうか。
かなり安い物件になると1万円程度でもないわけではありませんが、立地が悪い、隣や上下の部屋の生活音がまともに聞こえる、
作りが古くて物が壊れやすい、風呂やトイレが共同、など我慢することが多くなります。
大学にも近くて、プライベート空間が保証される物件になると、平均としては5万円程でしょう。
東京など都会になると、家賃で5万円と言っても安い方です。もう少し高くなることを覚悟しなければいけません。
その次に、大学生は一般的にどのくらいの生活費が必要なのかですが、生活にかかる費用の1ケ月の平均金額は
- 食費:約2万円
- 水道光熱費:約1万円
- 通信費:1万円
- 教養娯楽費:1万円
- 消耗品費:5千円
これらを合計すると約5万円程になります。
家賃と合わせると、1ヶ月あたり約10万円程かかることになります。
その他、所属している学部によって、教科書代や
理系学部でしたら実験に必要な備品、医療系学部でしたら実習費などの費用が必要です。
次に大学生の課外活動としてサークルや部活動がありますが、実はこれらにも結構なお金がかかります。
多くのサークルや部活動では会費を徴収しますが、
その他に新入生歓迎会費、備品購入費,合宿費などを支払わなければならないことがよくあります。
スポーツ系サークルの大会や、音楽系サークルの演奏会の終了後は打ち上げにも参加し、飲食代もかかります。
学生の本分は誰が何といっても学業ではありますが、だからと言って学業だけで卒業してしまうのはもったいないですし、
そのあと社会に出ていくための大事な準備期間でもあるのではないでしょうか?
大学生のうちに学べることは、アルバイトやサークル活動の中にも大いにあります。
子供には、そういう社会とのつながりを育む経験はできる限りしてほしいですよね。
そして学生の支出で忘れがちなのが就職活動についてです。
就職活動には、意外に多くの資金が必要なこととはご存知ですか?
もちろん個人差はあるものの、1つの企業に対して、インターンシップ、説明会、1~3次選考などが行われ、基本的にその全てに出席しなければいけません。
1つの企業の選考しか受けないという人は、そうそういないでしょう。
そして地方の大学から東京の企業の選考に出向く場合は、往復の交通費がかかります。
その他、スーツや靴、バッグなどの服装も購入しなければいけません。
就職活動にかかる費用は、10万~30万円必要とも言われています。
特に就職活動中はアルバイトができない日も多いので、お金が出ていくばかりになりますね。
大学生で一人暮らし!生活費など仕送りの内訳と支出
先程述べたとおり、1ヶ月の仕送りの平均金額は約7万円です。
ということは、あと最低でも約3万円は調達しなくてはなりません。
学生本人がアルバイトをして稼ぐか、奨学金に頼らなければ一人暮らしの生活はしていけません。
食費の平均額は、だいたい2万円前後ですが、外食が多いか自炊が多いかでも食費は左右されます。
一人暮らしをしてからでも遅くはないので、子供に炊事のコツなど伝えるのも大事でしょうね。
奨学金を受給している大学生の平均額は約3万円。
アルバイトの平均収入額は2万円となっています。
親御さんには、仕送りのお金だけでなく、食料を送る事もおすすめします。
野菜やお米などが実家から送られてくるのは、節約にもつながりありがたいものです。
(特にお米!お米を送ってもらっている大学の同級生が羨ましかったです)
お母さんが手作りした食事を冷凍し宅急便で送るのも良いですね。
先ほど奨学金のことに触れましたが、奨学金には無利子の第一種奨学金と、有利子の第二種奨学金があります。
現在は、大学生の5割近くが何らかの奨学金を借りています。
毎月3万円借りている学生の場合の返済は、月賦返還だと約11,000円を156回(13年)返済するようになります。
大学を卒業した年の秋から返還開始になるので、その予定で子供と話し合っていきましょう。
「大学生で一人暮らしの仕送りの内訳」についてざっとお話ししましたが、各家庭で経済状況も価値観も違いますので、
平均とおなじとは限りませんが、これは一つの目安として、学業だけにとどまらず子供が社会に出るまでの豊かな経験づくりを
大学生活の中で培ってもらえることが、親としての喜びではないでしょうか?
大学生の一人暮らしの仕送りと内訳:まとめ
私事になりますが、もうすぐ娘が就職して2年が経ちます。
高校生の頃は学校の行きかえりにいつもと違うバスに乗ることさえ躊躇するほど、一人で行動することが不安なようでした。
それが変わったきっかけは大学1年生の時、ニュージーランドへの短期留学に参加した事だったと思います。
留学は大学の基金から援助があり、自己負担5万円で参加することができました。
選考は志望理由や面接があり、倍率7倍でしたが運良く潜り抜けることができました。
初めての海外でホームステイを経験し、異国の文化に触れ、異国の人たちとコミュニケーションを交わした経験が、自信につながったのではないでしょうか?
それ以来娘は海外旅行が趣味になり、学生の間に韓国、台湾、香港、イタリアなど旅行しました。
大学時代の出会いや経験は社会へ出た時に必ず生きてくると思います。
子供には学業、サークル活動、アルバイト、旅行、遊びなどバランスよく経験していってもらいたいですね。
仕送りは本当に大変ですけど、がんばって乗り越えていきましょうね。
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