男子高校生・女子高校生を持つお母さんにとって、五月病のような症状で、
そして「学校休む」と言われた時、どうしていいのかわからなくなってしまいます。
休ませた方がいいのかな?
行かせた方がいいのかな?
高校生の子供に「学校休む」と言われて、五月病?と思った時に親ができることをご紹介します。
五月病は高校生でもなる?五月病の症状とサイン
五月病は、高校生はもちろん、誰でもなります。
よく言われるのが、新生活で緊張し続けて迎えたゴールデンウイークで、緊張の糸が切れてしまった状態。
せっかく新しい環境に慣れてリズムができたのに、ゴールデンウイークで生活リズムが崩れたことが原因になることもあります。
五月病は、新しい生活に合わせようとして無理を重ねていたことで、心が疲れてしまった状態です。
主な症状は、食欲がないとか、疲れて元気がない、夜眠れないなどです。
特に、人と関わりたくないという子もいます。
腹痛やめまい、吐き気や下痢などもよく見られる症状です。
口グセが「カッタルー、メンドクサー、ダルー」になり、次第に何も言わなくなります。
高校生の五月病の原因
では、とりわけ高校生の五月病の原因としては、主に学校と家庭、本人の性格に分けられます。
高校生の五月病の原因その1:学校
学校では、授業と人間関係(友人関係や先生との関係)に分けられます。
授業
学校の授業は、内容が理解できずについていけないとか、課題が多くて間に合わないなどがあります。
選択教科がイメージと違ったことも高校生の子どもにとっては、大問題です。
また、授業で当てられて答えられなくて恥ずかしい思いをした、そんなことが原因になることもあります。
友人関係
学校での人間関係は、クラスと部活があります。
クラスは横の関係、部活は縦の関係です。
高校生になって知らない人ばかりで孤立してしまうことはご存知だと思いますが、案外クラス替えも原因になります。
仲の良かった友人とクラスが別れて、お弁当を食べる仲間がいないことで、クラスに居づらくなることもあります。
最近は少子化で、小規模校も増えてきました。
小学校も中学校もずっと一緒に過ごしてきて、急に知らない人ばかりの高校に入って緊張しっぱなしの子どもも増えてきました。
1年生ばかりでなく、2年生、3年生でも新しいクラスは緊張します。
また、部活の縦の関係は、上級生ばかりでなく、下級生ができたことで人間関係に悩むこともあります。
兄弟が少ない家庭が多くなって、対人関係が苦手な子どもが増えて、お互いにどうしていいのかわからなくなってしまうのです。
クラスも、部活も何となく居づらさを感じてしまいます。
それでいて、家に帰ってもスマホで友人関係に縛られてしまっています。
心を休める時間がありません。
高校の先生
もう一つ学校の人間関係で原因となるのが、先生の存在です。
クラス担任、教科担当、部活の顧問など多くの先生と関わります。
どの先生方も生徒を大切にしてくださいますが、扱いにくい生徒も多いことから、高圧的な態度の先生もおられます。
ダメなんです、怖いんです。
高圧的な態度を自分以外の生徒に対してとられるだけで、怖くなってしまうこともあるのです。
昔に比べて、雷親父がいなくなりました。
ガミガミ怒られた経験のない子が多くなっています。
怒られることに慣れると平気なことが、怒られた経験がないので、自分が怒られたわけでもないのに、その光景を見ただけで、委縮してしまいます。
高校生の五月病の原因その2:家庭
高校生の五月病は、家庭に原因があることもあります。
高校生になると、いわゆる思春期で自我が芽生えます。
今まで、素直に聞けた親の言うことが、素直に聞けなくなってしまいます。
親と距離を置いたり、親を無視したりします。
自分のしたいことを口に出すようになります。
当然、家庭内でもめ事になってしまいます。
特に、男子高校生ともなると、父親とぶつかり合うことが多くなります。
生物学的に考えると、群の中にボスは1人でよいのです。
家庭内の覇権争いと理解してください。
子どもにとっては、精神的な独り立ちの準備が始まったのです。
しかし、父親にとっては、これがボスの座を狙う若いオスと動物的に認識してしまいます。
「出ていけ!」
動物のオス同士での群れのボスの座争いですから、この言葉は当然です。
でも、人間なんだからと冷めた目で見てください。
そうはいっても、目の前でケンカをする親子を見ていると、母としてはつらいものがあります。
子どもにとっては、家庭も居心地の良くない場所になってしまいます。
高校生の五月病の原因その3:性格
高校生の子供本人に原因がある場合もあります。
まじめで几帳面な子供は完璧を求めてしまうため、何かあると「自分はダメだ」と思い込んでしまいます。
また、おとなしい子供は感情表現が苦手で、イヤなことがあっても我慢してしまいます。
仮面をつけて暮らしています。
無理に周りに合わせています。
知らない人ばかりだから、素の自分を知らない人ばかりだから、理想の人を演じ続けます。
我慢しているのを、周囲は気が付かないくらい我慢して隠してしまいます。
この他、責任感の強いタイプや、どちらかというと神経質な性格も原因になりやすいです。
高校生の五月病:誰でもなる!
でも、はっきり言って、どんな高校生、誰がなってもおかしくないのが「五月病」です。
だから、安心してください!
お宅の息子さん、娘さんだけが、辛い思いをしているわけではなく、日本中の高校生が生きづらさを感じているのです。
決して、自分の子どもだけがと悲観的にならないでください。
現代社会では「五月病」はカゼのように、誰でもなるものです。
高校生が五月病になった時に親ができる対処法!学校は休むべき?
高校生の子どもが五月病になった時、母親にできることは、「子どもの理解者になる」ことです。
理解者のすることは、「決して励まさないこと」です。
子どもの「ガンバリを認めること」です。
先ほど、五月病はカゼみたいなものとお話をしました。
精神的に落ち込んで、ウツのような状態を「心がカゼをひいた」と表現した小児科のドクターがいました。
ガンバリを認めることは、心が疲れていることを認めることです。
「休みたい」と言ってきたら?
「ガンバっていたから、疲れたね。休んでいいよ。」
まじめな性格だから、休むことに罪悪感を覚えます。
自分から言い出せない子もいます。
出席日数とか、留年とか気になって、休めないスパイラルになっています。
とことんまで自分を追い詰めてしまいます。
案外、今の高校生は休みながら、心の調子を整えている子もいます。
休んでいいといわれたときの子どもは、ほっとした表情になります。
「休みたい」この一言を言うことも、お子さんにとってはとても大きな胸のつかえなのです。
お母さんにできる対処法のもう一つは、「子どもの味方になること」です。
子どもが学校を休むと、父親は「甘えだ」とか「そんなことでは将来世間では通用しない」とプンプン怒ります。
子供とお父さんが、直接対決をしないようにしてください。
「今どきの高校生はこうらしいよ」とサラッとかわしてください。
1日休んだだけで、永遠に休むように思い込んでしまわないでください。
お子さんに寄り添い過ぎず、お子さんを見放さず、距離感が難しいのですが、こればかりは家庭によって様々です。
お母さんも、思いこまないでください。
世間体を気にしないでください。
本当に、今どきの高校生は心がカゼをひくのです。
甲子園で活躍する子たちもいますが、そうでない子も大勢いるのです。
子供は独り立ちの準備期間中。
子どもの人生で、親が代わりにできることはほんのわずかです。
お母さんも辛いと思いますが、見守って下さい。
一番つらいのは、本人です。
もうこのまま、学校に行けなくなるかもしれない。
本人も不安です。
見守る間は、決して子どもの言うことや、行動を否定しないでください。
高校生の五月病は治る?長期化しないために
もし高校生の子供が1週間以上、学校にいけない場合は、担任の先生や相談員の方に相談しましょう。
もっと早い段階で相談されても構いません。
学校よりも相談しやすい、かかりつけの医師や小学校や中学校の時の先生がおられたら、そんな方でも構いません。
自分の恩師に相談した方もいます。
高校には、カウンセラーも配置されています。
養護教諭いわゆる保健室の先生もいますし、担任の先生以外でもお子さんが話しやすい先生や、お母さんが話しやすい先生と相談することもありです。
医学的には、五月病はうつ病と診断されることが多いです。
実際の症状は、うつ状態ですから。
診断されることがショックであれば、無理に受診されない方がいいと思います。
また、休みが長期になれば、出席日数による留年が現実のものになります。
これもまた大きなストレスになってきます。
どの程度まで休めるのか、確認を取っておくことも大切です。
高校生の五月病は治る?長期化しないために
五月病の症状は、ウツ症状です。
ウツ症状にならないようにするためには、ストレスとうまく付き合うことです。
ストレスをためない方法や、発散方法を見つけます。
具体的には、スポーツをして、体を動かすこと。
心の中のもやもやを体を動かして発散させます。
運動が苦手な人タイプは、好きなことをします。
読書とか、趣味の世界。
自分が興味のあることなら、集中して他のことを考えなくてすみます。
案外、料理や掃除もストレス解消になるみたいです。
スイーツ男子もいいかも。
没頭しすぎないように様子を見ながら、学校以外の居場所を見つけることも大切です。
今後のために!親ができる高校生の五月病の予防方法
親ができる高校生の五月病の予防方法は、毎日の生活を見直すことです。
夜更かしで朝起きられないなどの習慣は、家族全員で見直しましょう。
食生活も大切です。
1日3回食事をとること、食事も含めて生活リズムを整えましょう。
考え方を変えることも始めましょう。
くよくよしないとか、ポジティブシンキングとか。
我が家の場合は、「何がしたい?」とききました。
高校生になってからは忙しくて、あまり話をしていないと感じたからです。
「何か飲む?」
「今から出かけるけど、図書館行く?」
読みたい本とか、旅行とか、今日の晩御飯とか、具体的に言っていきます。
その中で、「!」とくるものがあると、少しずつ変化が現れます。
五月病の高校生を持つ親が「学校休む」と言われた時に:まとめ
いかがでしたか?
高校生の子どもが「学校休む」と言っただけで、日常生活は大きく変わります。
特に、父親と母親の関係も大きく変わります。
ケンカにならないように、お父さんにも今の子どもさんの状況を受け入れてもらってください。
男親にとっては、息子のふがいない様子は受け入れられないのです。
家庭の中が大変になっている原因が自分だと子どもは責任を感じています。
落ち着けば、必ず話してくれます。
「あの時、学校休んでよかった」そんな日が来ます。
「お母さん、ありがとう」
大変ですが、子育ては必ず手のかかる時期があります。
今がその時と思って、がんばり過ぎないで息子さんと付き合ってください。
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